心理カウンセラーとしての高額サービスの作り方
今回は、心理カウンセラーとしての高額サービスの作り方について説明します。
前回は心理カウンセラーとしての独自のサービスの作り方を説明しました。
独自サービスを作るため、あなたの能力や知識が「3万円を払ってでも解決したい悩み」にどう結びつくかを見つけ、オリジナルのサービスを構築しました。
まず、前回の振り返りですが「1時間6,000円のカウンセリング」だけで30代の平均月収である30万円を稼ぐのは難しいことが分かります。
単純計算で月収30万円を目指す場合、50名以上のクライアントを毎月獲得しなければならず、現実的とはいえません。
たとえば、弁護士の場合、初回相談の相場は「30分 5,000円」ですが、これは初回のみの価格であり、裁判を依頼されると着手金や報酬金、日当などの追加費用が発生します。
また、顧問契約や成功報酬といったバックエンドサービスも展開されています。
私のビジネス含めて初回相談はこれらのバックエンド契約の入口にすぎないのです。
しかし、弁護士と同様のサービス構造をカウンセラーが採用しても、社会的な認知度の差があり、カウンセラーのサービスに対する信頼や価格への納得感は同じにはなりません。
そのため、安定収入を目指すには、カウンセラーには3ヶ月、6ヶ月、12ヶ月などの長期コースを提案することが必要です。
今回は、前回作成した独自サービスを基に、ライバルとの差別化を意識した高額な長期サービスの具体的な作り方を説明していきます。
今回も、実際のカウンセラーの事例を元に説明していきます。
少し長くなりますが、最後までお読みいただければ幸いです。
この記事はこんな方におすすめです
- 起業に向けて準備中の方
- 独自サービスの作り方が分からない方
- 他の心理カウンセラーと差別化したいと考えている方
もくじ
- ライバルとの差別化が必要な理由
- ライバルを分析しよう
- うつ病改善カウンセラーのサービス構築例
- 不登校カウンセラーのサービス構築例
- 婚活カウンセラーのサービス構築例
- サービスの金額の決め方
- サービス価格は必ず表記すること
- プロのカウンセラーに求められるスキルについて
- 我々(リジェネ)のライバルとの差別化の事例
- 我々のサービス内容の作り方
- まとめ
ライバルとの差別化が必要な理由
まず、開業しているカウンセラーにとって理想は、まだ誰も取り扱っていない悩みを解決する「オンリーワンのカウンセラー」になることです。
しかし、これはインターネットが普及し始めた10年前であれば可能だったかもしれませんが、今のネット社会では非常に難しいでしょう。
オンリーワンのジャンルを探すのは宝探しのようなものです。
そのため、そこに労力を費やすよりも、既にライバルがいる業界でも、あなたの能力や経験次第で十分に入り込めるチャンスが残っています。
そのためには、ライバルが提供していないサービスや効果を打ち出し、差別化を図ることが重要です。
あなた自身のサービス内容を明確にすることで、ライバルとの差別化ができ、独自の強みを発揮できます。
これには、ライバルのサービス分析と顧客ニーズの理解が不可欠です。
次に、ライバルの分析方法を説明していきます。
ライバルを分析しよう
まず、前回の事例を復習しながら、ライバルの分析を進めていきます。
また、ライバルと自身のスキルや資格、経験を比較し、ライバルにはない自身の強みも理解しましょう。
うつ病改善カウンセラーのサービス構築例
例1:45歳男性カウンセラーAさんの場合
スキル・資格
- 来談者中心療法
- 認知行動療法
- 自律訓練法
- 整体師歴5年
乗り越えた経験
- うつ病の克服
- パニック障害の克服
これらを基に、Aさんは「心と体の両方からうつ病克服をサポートする」という独自サービスを作成しました。
ライバル分析の結果
- 「うつ病 カウンセリング」で検索すると、多くの病院やクリニックが表示され、上位に表示されるのは難しい
- 次に「うつ病 カウンセリング 整体」で検索すると、うつ病専門治療の整体院が出てくるが、検索ボリュームが減り、競合が少なくなるため、Aさんには勝算がある
ライバルとの差別化
- 多くの整体院は自律神経の治療を行っているが、心理カウンセリングを同時に提供しているところは少ないため、Aさんのサービスはここで差別化できる
Aさんの強み
- 自律神経を整える施術と心理カウンセリングのパッケージで、身体と心の両面からうつ病の改善と再発防止をサポート
- 認知行動療法による行動改善も組み込んだ心理面からのアプローチ
この2つの要素が、ライバルにないAさんの絶対的な強みとなります。
不登校カウンセラーのサービス構築例
39歳女性カウンセラーBさんの場合
スキル・資格
- 来談者中心療法
- NLPプラクティショナー資格
乗り越えた経験
- 息子の不登校をサポート
- 家族関係の修復(夫・息子との)
これらの経験を基に、Bさんは「不登校解決カウンセラー」という独自のサービスを立ち上げました。
まず、検索エンジンで「不登校 カウンセラー」を調べた結果、多数の専門機関が見つかりました。
Bさんは「不登校カウンセラー」として勝負したいという強い希望があり、競合分析を進めます。
ライバル分析の結果
- A社:対象は不登校の子ども。学業支援や発達障害支援が中心で、面談は15回
- B社:不登校の子どもと保護者を対象にオンライン支援を提供。フリースクールの紹介も行っている
不登校支援業界は競争が激しく、競合のサービス内容も充実しています。
しかし、Bさんは自身の経験に基づく自信があり、母親を支援の中心に据える独自のアプローチを採用しています。
Bさんのアプローチ
- 子どもではなく母親を支援対象にする
- 学校に行けない子どもがカウンセリングを受けるのは現実的ではない
- 母親からカウンセリングを勧められた時点で、子どもは「病気扱い」や「頭がおかしいと思われている」と感じ、さらに心を閉ざす可能性がある
- 母親の関わり方を変えることで、子どもの心を開かせ、再登校やフリースクールへの登校を目指す
- 母親同士が支え合える掲示板を開設し、横のつながりを提供
また、不登校の子どもがいる家庭では、夫婦関係が不仲であることが多く、家族間のモラハラも問題になりがちです。
Bさんはこれらの改善もサービスに組み込み、子どもの不登校問題の根本的解決を目指します。
Bさんの独自サービスの内容
- 対象者は、不登校児を持つ母親
- 母親と子どもの関係性の改善
- 母親と父親、兄弟との関係性の改善
- 母親同士が交流できる掲示板運営
- 母親の課題解決のためのワーク
- 学校や先生への対応方法、復学時のサポート
- 多数のテキスト資料を提供
婚活カウンセラーのサービス構築例
例3:47歳女性カウンセラーCさんの場合
スキル・資格
- メンタルケア心理士
- 家族相談士
乗り越えた経験
- 子連れでの再婚
- 再婚相手の夫と娘との仲を取り持った経験
Cさんは、婚活カウンセラーとしてサービスを開始していましたが、大手結婚相談所との競争が激しく、集客に伸び悩んでいました。
そこで、自身の強みである「子連れ再婚」の経験にターゲットを絞り、ステップファミリー向けのサービスを展開することにしました。
子連れ再婚の課題
- 再婚相手と連れ子の相性が悪い
- 再婚相手が連れ子を嫌う、連れ子が不登校になるなどの問題
- 家庭内トラブルが発生し、夫婦関係が悪化するケースも多い
- 悪化すると最終的に離婚に至ることも少なくない
Cさんは、自身の経験を基に、こうしたステップファミリーの課題解決に特化したサービスを提供。
彼女の強い想いは「自分と同じ境遇にある人を支援したい」というもので、ブログやインスタグラムで日々、自身の経験や問題解決の方法を発信しています。
この取り組みが功を奏し、Cさんの事業は軌道に乗り、多くのクライアントからの支持を得ることができました。
Cさんの独自サービス内容
- 対象者は、子連れ恋愛中、または子連れ再婚後の方
- 子連れ恋愛中の方には、戦略的な再婚支援をサポート
- 子連れ再婚後の方には、子どもと義理の親との関係性の改善サポート
- 母親を家族内のカウンセラー、メンタルケア役に育てることを目的としたサポートを行う
サービスの金額の決め方
多くの集客コンサルタントは「個人事業主だから自分の好きな価格設定をすれば良い」と言いますが、私たちはその考え方に反対です。
法外な価格設定は、それだけで怪しさや不信感を招き、まるでマルチ商法やキラキラ起業家、悪徳集客コンサルタントと同じような印象を与えてしまいます。
これらの手法は短期的には利益を上げることができても、長続きしません。
顧客が消費者生活センターに駆け込むケースも増え、最終的には事業の継続が困難になり、3年も持たないのが実情です。
最悪の場合、詐欺で裁判沙汰になることもあるため、避けるべきです。
そこで、まずはライバルたちのサービス価格を調査し、業界の相場をしっかり理解しましょう。
目安として、5人程度のライバルを分析し、その価格の平均値が一つの基準となります。
一部の集客コンサルタントは「まずは月収100万円を目指してからサービス価格を決める」と指導することがありますが、これは自分中心な視点に過ぎません。
大切なのは、お客様がいくらまで払ってくれるかという視点です。
あくまでも顧客目線で考え、常識の範囲内で価格を設定することが必要です。
最終的には、息の長い事業継続を目指し、お客様からクレームにならない範囲で適正な価格を設定しましょう。
正しい価格設定は、信頼を築き、長期的な成功へと繋がります。
サービス価格は必ず表記すること
最近、集客コンサルタントのホームページでよく見かけるのが、サービス内容は縦長に無駄に長いのに、肝心の価格がどこにも記載されていないというパターンです。
これは正直言って「不安を感じませんか?」まるでマルチ商法や闇バイトのような手法に見えて、自分自身で怪しいと宣言しているようなものです。
私自身、以前このような悪徳コンサルタントにメールで価格を尋ねたことがありますが、返ってきたのは「メールでは教えられません」という不誠実な対応でした。
また、別のコンサルタントは、メルマガを購読後に送られてきたメルマガに「今だけ300,000円」と、煽るような赤いカウンター付きの表示がありましたが、正直に言うと、こんな手法で誰が依頼するのか疑問に思いました。
私たちはモラハラ解決を専門としていますが、我々の支援を受ける前に、他のカウンセラーに高額なサービスを受けたという話もよく聞きます。
例えば、3ヶ月で面談3回で50万円という法外な価格設定。
しかし、その価格はホームページには一切記載されていませんでした。
ここで私が思うのは、ホームページに価格を記載しないコンサルタントは、ほとんどの場合「法外な価格を設定している」ということです。
彼らもそれらを自覚しているため、ウェブ上に公開すると突っ込まれることを恐れて、価格を隠しているのです。
皆さんは、そんな余計なストレスを感じることなく、堂々と適正な価格設定を行いましょう。
そして、もしお客様から価格について質問されたとしても、自信を持って説明できるようにしておくことが大切です。
プロのカウンセラーに求められるスキルについて
自営業のカウンセラーに求められるのは、クライアントの問題を解決すること、この一点です。
企業に雇用されているカウンセラーとは異なり、自営業の場合、何か問題が起きても上司や責任者からのバックアップがありません。
そのため、クライアントに対する責任をすべて自分で負う必要があります。
例えば、傾聴ボランティアであれば、対価が発生しない分、クライアントは話を共感的に聴いてもらえるだけで満足するでしょう。
しかし、プロのカウンセラーとして、クライアントには決して安くない料金をいただく立場にある以上、単なる傾聴だけでは不十分です。
たとえば、性格改善を望むクライアントが「先生、私はどうしたらいいのでしょうか?」と尋ねてきた時「どうしたらいいのかと思っているんですね」と返すだけでは、あたかもクライアントが二人に増えたようなもので、この問題は迷宮入りするでしょう。
このような応答が続けば、クライアントはもう二度と相談には来ないと判断することとなります。
したがって、自営業のカウンセラーには、クライアントが抱えるあらゆる問題に対する解決法を提供できる力が求められます。
開業当初は問題解決能力が未熟でも、やがてその道のスペシャリストを目指してほしいと考えています。
また、クライアントからは様々な要望が出てきます。
その内容は、養成講座で学んだことにない場合もあるでしょうし、あなたにとってはやりたくないこと、プライドが許さないこと、あるいはカウンセラーとしてのポリシーに反する場合もあるかもしれません。
しかし、クライアントにとっては、そうしたことは関係ないのです。
企業のカウンセラーなら「それは私の仕事の範囲ではありません」と言えば、上司や責任者が対応しますが、自営業のカウンセラーにはそれができません。
クライアントは「今、ここでの悩みや苦しみをどうにかしてほしい」という強い願いを持って、わざわざお金を払って相談に来ているのです。
少々、説教じみた内容になりましたが、自営業のカウンセラーとして生き残るためには、クライアントからの要望に応え続けることが必要であることを肝に銘じてください。
我々(リジェネ)のライバルとの差別化の事例
私たちリジェネは、長年にわたってモラハラ解決に取り組んでおり、いくつかの点でライバルと差別化を図っています。
まず、夫婦でモラハラ解決のサポートを行っている点が他にはなく、私自身が元モラハラ加害者として自分を変容した経験を持つ当事者であることから、加害者向け、被害者向けのプログラムや、夫婦での関係改善講座を提供している点も独自の強みです。
また、モラハラの問題を精神疾患や発達障害の視点からも解決するアプローチを採用しており、これもライバルには見られません。
さらに、離婚や別居時の対処法、ストーカー対策、毒親対策、不登校の子どもへのアプローチ、弁護士やその他機関との連帯及び紹介など、幅広いサポートも提供しています。
私たちの最大の特徴は、LINEでの24時間サポートです。
日常の相談に加え、別居時の配偶者へのLINEメッセージの添削なども行っており、こうしたサポートもライバルにはありません。
これらのサービスは、開業当初から行っていたわけではなく、クライアントからの要望や解決に必要だと感じた点を追加しながら充実させてきました。
サービス内容が増えるとともに、クライアントからの依頼も増加してきたと感じています。
私たちのサービスや発信内容にご興味がある方は、ぜひ公式サイトをご覧ください。
我々のサービス内容の作り方
我々は、ライバルとの差別化を図りつつ、モラハラ被害者体質改善、加害者体質改善、夫婦関係改善、不登校・ひきこもり問題改善といった講座を提供しています。
各講座のサポート期間は基本的に3ヶ月で、料金は講座ごとに異なりますが、面談は初回相談を除き、各講座共通で全3回(1回50分)です。
また、すべての講座に24時間対応のLINEサポートが付いています。
クライアントの状況に応じて、6ヶ月や12ヶ月のコースをご提案する場合もあります。
たとえば、別居中や裁判中などの長期的な問題を抱えているケースが該当します。
講座の内容は、基本的にテキストを使い、自習形式で進めていただきます。
受講者はテキストを読み込み、対処法などの知識を深めていきます。
今後、テキストに加えて動画コンテンツも順次配信予定です。
面談では主に現状の問題点についてサポートし、LINE対応も含めて問題解決に取り組みます。
よくある受講の流れとして、まずは被害者や加害者向けの体質改善講座を受講し、その後に夫婦関係改善講座を受講される方が多いです。
初めから夫婦関係の講座を希望される方もいますが、基本的には先に各体質改善を行うことで、夫婦関係再構築の効果が高まるため、先に体質改善講座の受講をお勧めしています。
また、単発での面談もご提供しています。
各講座の修了後に定期的に受けられる方もいますし、初めから単発の面談のみを希望される方もいらっしゃいます。
初回面談(50分)は無料で行っており、ここで現状の問題点をお伺いし、主訴に応じた最適なサービスをご提案いたします。
我々のサービスの詳細が気になる方は、ぜひこちらをご参考ください。
まとめ
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
いかがでしたか?
今回は、高額サービスの作り方について、我々の実例を交えて説明させていただきました。
あなたの独自サービス作りの参考になれば幸いです。
棚卸が、まだの方はこちらのブログを、ぜひお読みくださいね。
もし少しでも疑問を感じたら、まずは私たちにご相談ください。
あなたのビジネスが一日でも早く軌道に乗るために、私たちリジェネはサポートさせていただきます。
まずは、些細なことでも結構ですので一人で抱え込まずに気軽にご相談してくださいね。
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