実務経験のないカウンセラーが経験を積む方法

今回は「実務経験のないカウンセラーが経験を積む方法について」説明していきます。

以前「実務経験のないカウンセラーが、まずすべきこと」という記事で、開業当初の失敗談をお伝えしました。

「聴かせて屋」という屋号で30分500円のカウンセリングを始めたものの、お客様は全く来ませんでした。

それでも、いつお客様が来ても良いように、当時流行していたGREEというサイトでメール相談を続けながら、腕を磨いていました。

GREE自体は現在サービスを終了しているため、今はThreadsで定期的に無料相談を行っています。

おかげさまで現在は集客も安定してきましたが、それでもThreadsでの相談を続けているのには理由があります。

結論からお伝えすると、実務経験がないカウンセラーは、Threadsで日々投稿されている悩みに返信していくのがおすすめです。

占い師の場合、養成講座を運営する学校自体が占い館や電話占いサービスを持っているケースがあり、卒業後にそこで実務経験を積めることがあります。

一方、民間資格のカウンセラーは、ハローワークに求人のある資格を持つ人と異なり、公的機関や医療福祉の現場で経験を積む機会がほとんどありません。

Threadsをおすすめする理由は、無料であることに加え、対面や電話のカウンセリングと違い、回答するまでに時間をかけられ、見直しもできる点にあります。

新人のうちは、とっさに的確な助言をするのは難しいものです。

私自身、2009年に適応障害をきっかけに心理カウンセラーの資格を取得したものの、就職先がなく、実務経験もゼロの状態からスタートしました。

その後、公的機関や企業でカウンセラーとして従事し、のべ20000回以上の面談を重ねてきました。

2015年からはモラハラ解決のリジェネを夫婦で運営し、現在までに2500件以上の案件を取り扱っています。

今回は、私が実務経験ゼロから積み上げてきた道のりと、Threadsを活用した具体的な経験の積み方についてお伝えします。

もくじ

  1. 実務経験がないカウンセラーが直面する現実
  2. 私が実務経験ゼロから積み上げてきた道のり
  3. 今も続けるThreadsでの相談対応
  4. Threadsで実務経験を積む具体的な方法
  5. まとめ

実務経験がないカウンセラーが直面する現実

就職先がある資格とない資格の違い

私は2009年に適応障害になり、心理カウンセラー養成講座に通いました。

資格を取得して卒業したものの、民間資格だったため、就職先が全くありませんでした。

いわゆるハローワークに求人がない資格だったのです。

ハローワークに求人がある代表的なカウンセラー資格は、以下の通りです。

ハローワークに求人がある資格

  • 臨床心理士 
  • 公認心理士 
  • 精神保健福祉士 
  • 社会福祉士 
  • キャリアカウンセラー 
  • 産業カウンセラー

これらの資格があれば、公的機関や病院、福祉系の施設などで働けるため、実務経験を積むことができます。

一方、占い師の場合は事情が異なります。

養成講座を運営する学校自体が占い館を運営しているケースでは、卒業後にそこで働くことができます。

電話占いの講座であれば、そのまま電話占い師として登録できる場合もあります。

しかし、私のように就職先がない民間資格のカウンセラーは、基本的に自営業で集客するしかありません。

養成講座のロープレと実務のギャップ

自営業として集客する場合、WEB集客の知識は最低限必要になります。

ブログやインスタ、Xなどで簡単なホームページを作り、サービス概要やプロフィールを整える必要もあります。

ターゲットを絞るなど、やるべきことは山積みですが、それらができたとしても、発信する内容そのものが重要になります。

その際、実務経験があるかないかで、説得力は大きく変わってきます。

養成講座のロープレは、あくまでもロープレです。

相手は生徒や先生のため、基本的に優しく、物分かりの良いクライアントを演じてくれます。

支援者役に求められる反応を返してくれることも多く、場の空気も和やかに進んでいきます。

しかし、実務の現場は決してそうではありません。

クライアントは高いお金を払ってでも解決してほしいと依頼してくるため、空気は常にシビアです。

現場の緊張感は、養成講座とは比べものになりません。

私自身、17年カウンセラーを続けてきましたが、最初の頃は緊張のあまりまともに話を聞くことができず、クライアントと対峙した時のあの緊張感は今でも忘れられません。

養成講座のテンションのままリアルなクライアントと対峙すると、必ず返り討ちに遭うと思います。

自身の能力の未熟さを突きつけられるからです。

大抵のクライアントは、ロープレ通りの反応などしてくれません。

延々と一方的に話し続けたり、こちらの質問をスルーしたり、返答がズレていたりすることも普通にあります。

それでも最後には、問題解決方法を求めてきます。

わかりやすい例で言うと、高熱で内科を受診し、適切な治療や薬を処方されなければ、大きなクレームになるのと同じです。

クライアントは、お金を払っている以上、治してもらって当然というスタンスで来るのです。

私が実務経験ゼロから積み上げてきた道のり

NPO法人の立ち上げと集客ゼロの現実

私は2010年、養成講座で知り合った仲間とともに、カウンセリングのNPO法人を立ち上げました。

しかし、お客様は全く来ませんでした。

GREEでの無料相談という原点

それでも来るべき時に備え、当時流行していた「GREE」というサイトで悩み相談を続けていました。

2010年当時は、現在のようにSNSが充実していなかった時代です。

GREEでは、100人ほどのクライアントの相談に、長期にわたって対応していました。

ただし、当時の私の回答の精度は、今と比べて決して高くありませんでした。

理由は、ターゲットが絞れていなかったことにあります。

当時はモラハラ解決を専門にしておらず、広義の心理カウンセリングとして、様々な悩みを抱えるクライアントに対応していたのです。

中には「今からリストカットします」「今から⚪︎にます」といった深刻な返答も多く、対応に追われて眠れない夜もありました。

今も続けるThreadsでの相談対応

XではなくThreadsを選ぶ理由

私は現在も、不定期にThreadsでの相談対応を続けています。

理由は、初心を忘れないためであり、自分の実力を測るためでもあります。

いわば、修行の感覚です。

リジェネでは、常に有料のクライアントを抱えています。

ただし、その方々は、私たちの記事を読み、ある程度こちらのことを知った上で申し込んでくれています。

つまり、最低限の関係性ができあがった状態からスタートするため、話にも耳を傾けてもらいやすいのです。

一方、Threadsはそうではありません。

私のことを全く知らない人ばかりであり、返ってくる反応もシビアです。

SNSの中でThreadsを選んでいる理由は、Xとの環境の違いにあります。

Xは、企業や芸能人の公式アカウント、YouTuberなどの発信が多く、個人的な悩みを呟いている人は多くありません。

一方、Threadsは、Xほど環境が整備されておらず、個人の悩みや愚痴があちこちに溢れています。

私は、モラハラの悩みや発達障害に関する悩みを呟いている人に対して、返信をしています。

例えば、以下のような投稿です。

threadsに多い投稿の事例

  • ASD夫の相手がしんどすぎる
  • 家事も育児も全くしないし、もう限界
  • 義母のモラハラがエグい。みなさん、どうしていますか?
  • 発達障害の薬を飲んでいる人の意見が聞きたい
  • 発達障害で通院中だが、精神科の先生と何を話したらいいかわからない

Threadsには、こうした個人の悩みが数多く投稿されています。

Threadsをおすすめするもう一つの理由は、回答するまでに時間をかけられ、見直しもできる点にあります。

対面や電話のカウンセリングでは、その場で瞬時に答えなければなりません。

これは、新人のうちは特に厳しいものです。

引き出しがまだ少ない段階では、クライアントから「どうしたらいいですか」と聞かれても、すぐに助言できないことが多いからです。

しかし、時間をかけて考えたり、専門書を読み返したりすれば、答えが見えてくることもあります。

その意味で、Threadsは実務経験を積む場として適しています。

キーワードの選び方

私の場合、キーワードは

  • 「モラハラ」「モラハラ夫」
  • 「発達障害」「ASD夫」
  • 「フキハラ」「モラハラ 離婚」

などを使っています。

他にカウンセリングや悩み相談系のキーワードだと

悩み相談系のキーワードの事例

  • うつ病、適応障害
  • パニック障害、不安障害
  • 不倫、浮気、セックスレス
  • 再婚、復縁
  • 夫がむかつく
  • パワハラ、離婚

などでしょうか。

これらのワードで検索し、該当する投稿に返信をしていく、という流れです。

Threadsで実務経験を積む具体的な方法

ターゲットとポジショニングを絞る

Threadsで悩みに返信していくには、まず自身のターゲットとポジショニングを最低限絞る必要があります。

自分が何の問題解決ができるのか、どのような解決方法を提案できるのかを明確にしておくことが求められます。

私の場合は、モラハラ解決を専門としているため、最終的には簡単な解決方法を提示するようにしています。

相手の本当のニーズを見極める

Threadsの投稿には、「問題解決方法を教えてほしい」という言葉で書かれていても、実際には違うケースが多くあります。

日常的なモラハラで心がすり減り、共感や労いを求めてSNSで呟いているケースが少なくないのです。

そのため、相手が本当に求めているものが解決策なのか、共感なのかを見極めた上で返答するようにしています。

また、無料相談への誘導は、毎回行うわけではありません。

毎回提示すると、うざいと思われたり、ブロックや垢バンをされたりするリスクがあるためです。

そのため、ある程度やり取りが続き、関係性ができた相手にのみ、無料相談を案内しています。

あくまでも目的は、自身の技術を維持することにあります。

返信率の現実と続けるコツ

Threadsでの返信率は、10回書き込んで2〜4回程度です。

20件送っても、1件も返信がないことはよくあります。

このような具体的な数字を伝えるのは、返信すれば必ず反応があると思い込んでいる方が一定数いるからです。

現実はそう甘くないということを、先に知っておいてほしいという意図があります。

返信がないからといって、諦めずに続けてほしいというメッセージでもあります。

また、自分では良い返答や助言ができたと思っても反応がないケースがある一方、素っ気ない返事をしてしまったと感じたケースで「大変ありがとうございました」と感謝されることもあります。

このズレは、自分の感覚と世間の感覚との違いを修正するバロメーターにもなっています。

やってはいけないNG行動

相手の呟きに対して、「その考え方は間違っている」といった否定や批判は絶対にしません。

炎上につながるためです。

また、必要以上に詰問することも避けています。

相手を何とかしてあげたいという気持ちが強くなりすぎると、この沼にはまってしまいます。

そうなると、相手から「なぜ見ず知らずの人に、そこまで言われなければならないのか」と、急に反感を買うケースもあります。

私自身、ASD特性があり、興味を持ったことはとことん聞いてしまう体質があります。

そのため、新人の頃はこの詰問をしてしまい、よく怒られた経験があります。

こうした苦い経験を重ねる中で、適切な距離感を体で身につけてきました。

顔文字・絵文字の使い方

SNSは活字のみのやり取りになるため、顔文字や絵文字が使える場面では、極力使うことをおすすめします。

カウンセリングの相談内容は、基本的に重たいものが多くなります。

そのため、相談内容そのものに対しては控え、最初の挨拶や締めの段階で使うのが良いでしょう。

この記事を書いた人

経験と専門性

  • 夫婦でモラハラの問題を克服した専門家
  • ASD・ADHDの混合型診断済み
  • モラハラ加害者としての更生を実現
  • 週刊文春オンラインで連載で加害者心理と更生過程を完全公開

臨床経験(2010年〜)

カウンセラーとして幅広い支援経験

  • 公的機関での生活保護・生活困窮者自立支援
  • 福祉施設での精神疾患・発達障害者支援
  • うつ病の方の復職支援
  • 元受刑者・薬物依存者への更生支援
  • ひとり親・DV被害者相談
  • 企業内パワハラ相談
  • 自助グループ・セミナー開催

メディア掲載実績

新聞・雑誌掲載

  • 週刊文春オンライン(2024年11月 3記事連載)
  • 産経新聞(2021年9月)
  • 神戸新聞 まいどなニュース(2021年3月)
  • 中日新聞 ねぇねぇちょっと特別編(2021年12月)
  • ウレぴあ総研 ハピママ(2023年7月 3記事掲載)

テレビ・ラジオ出演

まとめ

今回は、実務経験のないカウンセラーが、Threadsを活用して経験を積む方法についてお伝えしました。

ハローワークに求人のない民間資格のカウンセラーにとって、実務経験を積む場を見つけるのは簡単ではありません。

だからこそ、Threadsのような場で悩みに向き合い、経験を重ねていくことが、大きな力になります。

もし、あなたが集客で悩んでいたり、少しでも疑問や不安を感じた場合は、ぜひ私たちにご相談ください。

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