発達社長の歯を食いしばる日記|ABEMA Primeの生放送に出演した話
今回も「発達社長の歯を食いしばる日記」のシリーズをお届けします。
7月13日、ABEMA Primeに夫婦で出演しました。
番組タイトルは「モラハラでパートナーを支配するモラハラ加害者の心理とは」です。
元モラハラ加害者の心理と、夫婦でどう乗り越えたのかを知りたい、という主旨で声がかかりました。
今回の記事の目的は、アドリブが苦手な発達障害の私でも、何とか生放送の討論番組に出演できたという体験を、同じように発達障害を抱えながら起業したい方に伝えることです。
私たちは2021年以降、メディア出演や新聞・雑誌の取材を10件ほど受けてきました。
直近では、妻が今年1月にABEMAの「ひみつのママ園」に出演しています。
私自身がテレビに出るのは、2021年のNHK「ほっと関西」以来です。
雑誌の取材はそれなりにありますが、ほとんどがリモートでした。
2021年の出演は録画でしたが、今回は生放送の討論番組です。
私は発達特性上アドリブが苦手なため、最初の打ち合わせで「コメンテーターから矢継ぎ早に質問されると回答が出ないと思う」とディレクターに伝えたところ、配慮するとの返答があり、出演を決めました。
流れとしては、本番の10日前に依頼があり、1週間前にリモート打ち合わせ、その3日後に対面取材と再現VTRの撮影、本番はホテルからのリモート出演でした。
大阪在住の私たちにとって、本番当日と翌日にキャンセルできない予定があったため、リモートという形になりました。
結果的には、これが良かったと思っています。
理由は追って説明します。
なお、ここから先の本文は、あえて言い切り型で書いていきます。
その方が、飾らない素の自分が伝わると思うからです。
少し文体が変わって戸惑うかもしれませんが、ご理解いただければ幸いです。
もくじ
- リモート打ち合わせで痛感した、自分の話し方のクセ
- 対面取材で見えた、演技力の乏しさ
- 台本が土壇場で変わり、テンパった本番前
- 意外にも、構えていたほどではなかった
- 本番を終えて、次への課題も見えた
- まとめ
リモート打ち合わせで痛感した、自分の話し方のクセ
初回のリモート打ち合わせでは
- どんなモラハラをしていたのか
- その時の自覚はあったのか
- どうやって気づき
- どう解決したのか
- 今はもうしないのか
といった質問を受けた。
これらは毎回の取材で聞かれる定番の質問なので、端的に答えられるようにはしている。
ただ、私の話し方には「えー」といった繋ぎ言葉が多く、間が空く。
ASDの特徴だと思うが、使う単語や言い回しも理屈っぽく長い。
例えるなら、原辰徳監督の独特な話し方に近いクセがあると思う。
直せばいいと思うかもしれないが、私は元々、頭の回転も言語化能力も高くない。
質問されると頭がフリーズする現象が、発達特性としてある。
加えて、育った家庭環境も影響している。
一人っ子で、父はDV・モラハラ体質。
会話はほとんどなく、小4からは晩ご飯も一緒に食べていない。
近所付き合いもなく、友人もコミュ障の子が多かったため、私自身も究極のコミュ障として育った。
IQは一般レベルだが、言語化能力が育たないまま大人になったのだ。
それでは自営業に支障が出るので、この10年間は毎日、話す練習を意識してきた。
その結果が今の状態である。
質問には極力、適切な言葉で返したいが、出やすいのはどうしても堅苦しい単語で、抑揚もつけにくい。
普通の人が自然にできることが、私には伝えるだけで精一杯で、余裕がないハードルの高い作業なのだ。
こうした私のクセの強い話し方を見て、ディレクターは番組向きではないと判断したのだろう。
当初は予定になかった対面取材が、追加で提案された。
対面取材で見えた、演技力の乏しさ
対面取材では、東京からわざわざ大阪まで来てもらった。
マンションの一室を借り、終始和やかな雰囲気で3時間ほどかけて行われた。
4月にKindleで出版した本も読んでくれていた。
リモートと同じ質問をされたが、今度はディレクターから「ということは?」「こう思ってたんですよね?」と助け舟が入るようになった。
妻のターンはすんなり進んだが、私のターンは何度か取り直しがあった。
私がモラハラ当時の本音をリアルに語れば語るほど、ディレクターの顔が引きつっていくのが意外だった。
本に書いてある内容だから耐性はあるだろうと思っていたし、ABEMA Primeは平日毎日2時間放送していて過激な内容も多いので、私の発言レベルは日常茶飯事だろうと考えていたからだ。
ビフォーアフター的な映像も求められ「仲良く雑談してほしい」と言われた。
だが、いきなり雑談と言われても、何を話せばいいのかわからない。
私たち夫婦の会話は、一般的な夫婦とは違う。
夫婦で仕事をしているため、どうしても仕事の話から入ってしまうし、会話の9割は妻が話している。
私から話す話題となると、業務連絡や進捗、対象者の問題点や解決策といった仕事の話ばかりだ。
仕事以外だとラジオやお笑いの感想くらいだが、これも一般的な雑談とは違う気がする。
世間の夫婦がどんな雑談をしているのか、逆に気になった。
これはまた別の機会に書きたい。
話を戻すと、ディレクターから「妻にお菓子を取り分けて『どうぞ』と声をかけてほしい」という指示があった。
だが、家庭でそんなことをしたことは一度もなく、お菓子を買ってきても事務的に妻の机に置くだけの私にとって、これは強烈な違和感のある演技だった。
テレビ的に、ビフォーアフターで「今はこんなに優しいけれど、以前はモラハラを振るっていた」という構図がわかりやすいのは理解できる。
ただ、その期待に応える演技力が、私には限りなく乏しかった。
台本が土壇場で変わり、テンパった本番前
本番当日は22時からで、朝から仕事があったため、頭が回るか不安だった。
気温も高く、軽い熱中症になりやすかったので、ポカリやOS-1は欠かさず飲んで臨んだ。
台本も当日までに2回変更され、これも不安材料だった。
自分のiPadに、自分と妻のパートの質疑応答をまとめ、それを見ながら対応するつもりだった。
ホテルの一室からリモート出演する予定で、ADからは「バストアップしか映らないのでiPadを見て大丈夫」と言われていた。
ところが、リハーサルで実際の映像を確認すると、ソファに座る私たちの全身が映っていた。
急遽、iPadではなく台本に直接書き込むことになったのが、本番30分前のことだ。
ホテルに着いてからはひたすらバタバタで、照明も眩しく、何もかもがイレギュラーで、かなりテンパっていた。
スタジオの音を聞くイヤホンは有線で、長さが微妙に足りず、ソファに深く座れない。
前のめりの姿勢を保ち続けるだけでも、地味に疲れた。
私たちのほかに、モラハラ離婚を専門にする弁護士も出演すると聞いていた。
番組自体は21時から23時まで。
私たちの出演は22時15分から50分までだったが、それ以前のコーナーも視聴できた。
見知ったコメンテーターや有識者が淀みなく質疑応答しているのを見て「スゲーな」「よくあの速度で答えられるな」と、他人事のように感心してしまった。
意外にも、構えていたほどではなかった
いよいよ本番。
月曜レギュラーのコメンテーターは、岸谷蘭丸さん、ぺこぱの松陰寺さん、そして柴田アナ(元SKE48)だった。
過去の番組動画で、スタジオに呼ばれた当事者が攻め込まれる場面を見ていたので、かなり身構えて臨んだ。
だが、意外にも、蘭丸さんも松陰寺さんも、私への理解を示してくれた。
本番を終えて、次への課題も見えた
放送を終えて、私たち自身の課題も見えた。
たとえば、テロップに関する話だ。
台本には私たちのリジェネという会社名が書かれていたのに、本番のテロップは「元モラハラ加害者」「被害者」という肩書きだけになっていた。
本番の数分前、ADから「テロップはこれでいいですか」と聞かれたとき、極度の緊張で頭が真っ白になり「それでいいです」と答えてしまったのだ。
事前に台本で確認していたはずのことを、本番直前の変更にそのまま流された。
冷静な判断ができなかった自分の弱さが、露呈した瞬間だった。
もう一つの課題は、テレビでの即応力だ。
専門家として出演していた弁護士は、アナウンサーやコメンテーターの質問に間髪入れず答えていた。
この即答力こそ、テレビに出るために必要なスキルなのだと痛感した。
私たちはブログとKindle出版が中心で、テレビ的なインパクトでは、まだまだ及ばない。
メディアで存在感を発揮するには、瞬発的に答える力と、視覚的な分かりやすさが必要だ。
ここは次回に向けた明確な課題として、受け止めている。
この記事を書いた人
経験と専門性
- 夫婦でモラハラの問題を克服した専門家
- ASD・ADHDの混合型診断済み
- モラハラ加害者としての更生を実現
- 週刊文春オンラインで連載で加害者心理と更生過程を完全公開
臨床経験(2010年〜)
カウンセラーとして幅広い支援経験
- 公的機関での生活保護・生活困窮者自立支援
- 福祉施設での精神疾患・発達障害者支援
- うつ病の方の復職支援
- 元受刑者・薬物依存者への更生支援
- ひとり親・DV被害者相談
- 企業内パワハラ相談
- 自助グループ・セミナー開催
メディア掲載実績
新聞・雑誌掲載
- 週刊文春オンライン(2024年11月 3記事連載)
- 産経新聞(2021年9月)
- 神戸新聞 まいどなニュース(2021年3月)
- 中日新聞 ねぇねぇちょっと特別編(2021年12月)
- ウレぴあ総研 ハピママ(2023年7月 3記事掲載)
テレビ・ラジオ出演
- NHK「ほっと関西」(2021年11月出演)
- KBS京都「笑福亭晃瓶のほっかほかラジオ」(2021年9月出演)
全国11媒体でモラハラ解決の専門家として紹介
まとめ
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
今回は、ABEMA Primeの生放送に、夫婦で出演した体験を書きました。
アドリブが苦手な発達障害の私にとって、生放送の討論番組は、正直かなりハードルの高い挑戦でした。
それでも、事前の準備と、ディレクターとのやり取りを重ねることで、何とか乗り越えることができました。
同じように発達障害などを抱えながら、ひとり起業を目指している方にも、こんな私でも何とかなった、ということを知ってもらえたら嬉しいです。
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