⑤発達社長の歯を食いしばる日記|あなたは80歳まで売れない
前回は、カウンセラー養成講座での出会いと、NPO法人の挫折を振り返りました。
今後の投稿予定
- 第1回:殺されると思っていた幼少期
- 第2回:一番やばそうな目をしていた頃
- 第3回:仕事は続かず、野球にだけ全力だった
- 第4回:認められた喜びが、歪みに変わった日
- 第5回:あなたは80歳まで売れない(今回)
- 第6回:離婚危機が教えてくれた発達障害
- 第7回:ある朝、天井がグルグル回り出した
- 第8回:それでも、この仕事は諦めなかった
※第5回以降は順次公開予定です。公開され次第、リンクを追加します。
今回は、その失敗を教訓に、集客について学ぼうと奮闘した時期を振り返ります。
WEBデザイン講座、聴かせて屋、集客塾と、外部に答えを求め続けた数年間でしたが、最後には、あるコンサルタントから人格否定に近い言葉を浴びせられることになります。
もくじ
「水に流してほしい」とWEBデザイン講座で叫んだ日
このNPO法人の失敗体験を元に、集客には見栄えの良いホームページが必要だと思い、私は2011年にWEBデザインの講座に3ヶ月通った。
私は絵のセンスは全くなく、アメトークでいう絵心ない芸人レベルの絵しか描けない。
加えて、講座にはデザインを志している人ばかりなので、全員それなりにセンスはある。
卒業時に一人ずつ、自身が作ったホームページを閲覧し、そのコンセプトを説明するのだが、私の作品がスクリーンに表示された時に悲鳴にも似た声が挙がったのを覚えている。
2011年当時、NHKで松尾スズキが主演の岡本太郎の連ドラがあり、その主題歌が美輪明宏がカバーしている「水に流して」というシャンソンの曲だった。
私はそのドラマにインスピレーションを覚え、最終的にこの3ヶ月間を「水に流してほしい」という意味で作ったというと、講師の女性の先生たちは、みな苦笑いだった。
「聴かせて屋」を立ち上げた
自身でワードプレスでの最低限のホームページの形は作れたため、私はNPO法人にいた年下のAと、カウンセリングの「聴かせて屋」を立ち上げた。
屋号を考える時に2人でかなり悩んだが、私から「聴かせて屋」というネーミングが出た時は、2人で大はしゃぎした記憶がある。
聴かせて屋は、事務所は借りずに行うことになった。
NPO法人が家賃を払えずに解散になったためであり、2人で行っていたため家賃の負担が大きく払えなかったという現実的な問題もあった。
WEBデザインの講座に通ったためワードプレスでの簡素なホームページがあった。
Aは新聞屋の拡張営業をしていたため、その営業スキルを活かして活動を開始した。
この時点では新婚であり、企業に入り大学生を対象にしたキャリアカウンセリングを行っていたため、聴かせて屋の活動は週末のみに限られていた。
WEB集客に必要なスキルはAと共になく、ターゲットやポジショニングを絞るなどのSEOの基本の「き」の概念もないまま開始していった。
ワンコインカウンセリングの計算破綻
聴かせて屋のコンセプトは、困っていることや悩んでいることを何でも聴くというスタイルだった。
価格は30分500円、ワンコインカウンセリングという響きに固執していた。
その価格で月に20万円稼ぐには400人カウンセリングしないといけないという、小学生レベルの計算にも至っていない状態だった。
Aは最終的に、このワンコインカウンセリングを広めて聴かせて屋を「心のコンビニ化」していきましょうと息巻いていた。
今考えれば、自営業での実務経験がないが故の机上の空論とも言える。
主な活動は、会議室でのカウンセリングや自助グループの開催、フリーマーケットやスーパーのイベントスペースでの出店だったが、全くお客さんは来なかった。
会議室での集客方法は、Aの新聞屋での営業スキルをヒントに、周囲のマンションや駅前でチラシを配るというものだったが、お客さんが来ることはなかった。
フリマやスーパーなどのイベントスペースでも、5回ほど開催して集客は1人だけだった。
周囲に人が多い中で、どこの馬の骨かわからない怪しい男たちが「あなたのお悩み聞きます」と書いてあっても、怪しさと怖さしかない。
そもそも自分たちが取り扱う商品の特性を理解していないが故の行動だったと思う。
ただ、お客さんがゼロでも落ち込むことはなく、NPO法人から独立して一から自分たちで出店ができているという部分に満足感を得ていたと思う。
そのため、現実を直視せず、改善もしないまま事業は進んでいった。
集客塾に6ヶ月通っても、何も変わらなかった
段々、集客ができないことへの不満が湧き出してきたのと、NPO法人のように廃業するのが嫌だったので、集客方法をネットで調べ出した。
その中にカウンセラーを対象にした集客コンサルタントが存在することに気づき、彼らが出版している本やブログ、メルマガを読み漁った。
講座の価格がどれも高額だったので5人程度に絞り、無料の説明会への参加や電話での無料相談を受けた。
最終的には、無料説明会を受講したコンサルタントの集客塾に夫婦で通うことになった。
講座は6ヶ月あり、クラス制で我々を含めて7、8人程度で、毎回長時間の講義だった。
テキスト量は異常に多い講座で、毎回私はフリーズしていた。
テキストの内容もネット上にある集客方法の寄せ集めでしかなく、文章が苦手でまともに書いたことがない私からすれば「とりあえず書けばいい」と抽象的に言われても、発達特性の影響で何も出てこずフリーズしていた。
一人一人の問題点に寄り添うような支援ではないため、時間だけが過ぎていった。
私自身の理解度の低さも相まって、学んだ感だけはあったが現実は何も変わらなかった。
この時点では聴かせて屋にはある程度見切りをつけて、夫婦でカウンセラーとして売り出す方向性にシフトチェンジしていた。
ただ、コンサルタントから指示されたのは「婚活専門の夫婦カウンセラー」だった。
とりあえず見切り発車的には進めてみて、婚活の市場調査を行ってみたものの、そもそも我々夫婦は恋愛結婚であり、婚活の経験が全くないため説得力に欠けると思い、このポジショニングはすぐにやめた。
さらにコンサルタントから言われた言葉で強烈に残っているのが「問題を解決する能力なんて必要ない」「面談をする前に図書館で本を借りて間に合わせればいい」と笑いながら言っていたことだ。
これを聞いて、彼はカウンセリングというものを軽んじていると思い、不信感しか湧かなかった。
「あなたは80歳まで売れない」
受講期間も終わり、コンサルタントへの不信感と、現実が何も変わらない不安や焦りから、何人かのコンサルタントのセッションを受けた。
ただ、それらも散々だった。
こちらの話を全く聞かずに「カウンセラーなら論文くらい読むのが当然だろ」と怒鳴られたり「あなたは80歳まで絶対に売れない」と人格否定まで受けて、完全に心が折れた。
この時に、集客コンサルタントに頼るのではなく、自分たちでやるしかないと強く思ったのだった。
この記事を書いた人
経験と専門性
- 夫婦でモラハラの問題を克服した専門家
- ASD・ADHDの混合型診断済み
- モラハラ加害者としての更生を実現
- 週刊文春オンラインで連載で加害者心理と更生過程を完全公開
臨床経験(2010年〜)
カウンセラーとして幅広い支援経験
- 公的機関での生活保護・生活困窮者自立支援
- 福祉施設での精神疾患・発達障害者支援
- うつ病の方の復職支援
- 元受刑者・薬物依存者への更生支援
- ひとり親・DV被害者相談
- 企業内パワハラ相談
- 自助グループ・セミナー開催
メディア掲載実績
新聞・雑誌掲載
- 週刊文春オンライン(2024年11月 3記事連載)
- 産経新聞(2021年9月)
- 神戸新聞 まいどなニュース(2021年3月)
- 中日新聞 ねぇねぇちょっと特別編(2021年12月)
- ウレぴあ総研 ハピママ(2023年7月 3記事掲載)
テレビ・ラジオ出演
- NHK「ほっと関西」(2021年11月出演)
- KBS京都「笑福亭晃瓶のほっかほかラジオ」(2021年9月出演)
全国11媒体でモラハラ解決の専門家として紹介
まとめ
「水に流してほしい」と叫んだWEBデザイン講座。
年下の相棒と立ち上げた聴かせて屋は、ワンコインカウンセリングという計算破綻したビジネスモデルのまま、お客さんはほとんど来ませんでした。
集客塾でも「問題を解決する能力なんて必要ない」「あなたは80歳まで売れない」と、人格否定に近い言葉を浴びせられ、心が折れました。
それでも、この経験が「自分たちでやるしかない」という決意につながっていきます。
次回は、38歳での結婚と、その後に訪れた離婚危機を振り返ります。
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